建設業許可申請でお悩みの建設業経営者支援サイト

工事は安全第一!経営は信用第一!社会的信用・受注機会の増大のために建設業許可の取得を考えてみませんか?
【事務所】 埼玉県さいたま市緑区大門1596−5フローラルアイダF201


建設業許可の許可要件 その1

「経営業務管理責任者を設置していること」とは?


 まず、イメージをつかんでいただくために、誤解を恐れず大まかに申し上げるならば、「経営業務管理責任者とは経営業務管理責任者として認められる職制上の地位にあり、かつ、経営業務の管理責任者として認められる経験を5年以上又は6年以上満たす者」です。


 経営業務管理責任者の意義については、建設業法第7条第1号に記載があります。


建設業法第7条

 国土交通大臣又は都道府県知事は、許可を受けようとする者が次に掲げる基準に適合していると認めるときでなければ、許可をしてはならない。

一 法人である場合においてその役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう。以下同じ。)のうち常勤であるものの一人が、個人である場合においてはその者又はその支配人のうち一人が次のいずれかに該当する者であること。

イ 許可を受けようとする建設業に関し五年以上経営業務の管理責任者としての経験を有する者

ロ 国土交通大臣がイに掲げる者と同等以上の能力を有するものと認定した者



 ただし、この条文を読んだだけでは、内容を深く理解するのは困難であり、あわせてこれに関連する「告示」や「通知」等、具体的には次の4つの資料を読み込む必要があります。

国土交通省告示第647号
(昭和47年建設業告示第351号の一部を改正したものです。平成29年6月26日官報第7047号に掲載)
建設業許可基準における経営業務管理責任者要件の改正について(通知) (国土建第96号 平成28年5月17日)
(※ライン引き、マーカーをつけるなど当事務所で加工しています)
経営業務管理責任者の大臣認定要件の明確化について(国土建117号 平成29年6月26日)
国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について(平成13年4月3日国総建第99号 総合政策局建設業課長から地方整備局建政部長等あて)最終改正 平成29年6月26日国土建第117号
(※ここからダウンロードいただけるものは該当部分のみ抜粋したものです。
また、ライン引き、マーカーをつけるなど当事務所で加工しています)



 特に法人に関する部分が難解なのですが、似たような言い回しの用語、すなわち、建設業法第7条第1項でいう「役員」と国土交通省HP上で記載のある「法人の役員」の範囲の違い、また、建設業法第7条第1号でいう「これらに準ずる者」と昭和47年建設省告示第351号を改正する告示である国土交通省告示第647号第2号ロ関係でいう「経営業務の管理責任者に準ずる地位」の内容の違いについて把握し、さらに、「経営業務管理責任者になれる職制上の地位」「経営業務管理責任者になるために必要な経験」の違いを意識していただくと明確にご理解いただけると思います。



 ただ、これらを丁寧に読み込んで理解するのは大変ですし、言葉よりも、視覚的に御覧頂いたほうがわかりやすいので、経営業務管理責任者になれる地位や経験、必要な経験年数を図表にまとめました。ダウンロードして、一緒にご覧いただければと思います。



1.経営業務管理責任者の要件
2.経営業務管理責任者経験の必要年数



経管要件1.常勤であること

 まず、経営業務管理責任者は「常勤」でなければなりません。


 常勤とは、原則として本社、本店等において休日その他勤務を要しない日を除き一定の計画のもとに毎日所定の時間中、その職務に従事している状態をいいます。


経管要件2.法人:役員、個人:本人又はその支配人であること

 次に、経営業務管理責任者になる場合の職制上の地位は、個人である場合は「事業主本人」又は「支配人」である必要があり、法人である場合は、法第7条第1項でいう「役員」である必要があります。


 個人である場合の支配人は、商業登記のある支配人に限ることに留意してください。


 法第7条第1項でいう役員とは、1.業務を執行する社員 、2.取締役、3.執行役、4.これらに準ずる者の4つに分類され、これらの4つが「経営業務管理責任者になることができる職制上の地位」を意味します。


 「経営業務管理責任者になるために必要な経験として認められる職制上の地位」とは範囲が異なることに留意する必要があります。


 「経営業務管理責任者になるために必要な経験として認められる職制上の地位」には、1.業務を執行する社員 、2.取締役、3.執行役、4.これらに準ずる者のほかに、5.支店長・営業所長等(政令第3条使用人である者)や6.経営業務管理責任者に準ずる地位にある営業所次長や副支店長等が含まれます。(「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」(注4)及び(注6))。


経営業務管理責任者になることができる職制上の地位

 業務を執行する社員とは、持分会社(合同・合名・合資会社といった3つの会社形態)の業務を執行する社員(社員というのは従業員ではなく、会社の出資者の地位)を意味します。


 取締役とは、すべての株式会社に必ず置かなければならない機関です。会社運営には、決定機能、執行機能、監督機能、監査機能があり、機関設計により取締役のその権限は異なりますが、最低限、決定機能と監督機能を担います。

 経営業務管理責任者は代表取締役である必要はありません。


 次に執行役ですが、これは指名委員会等設置会社の執行役を意味し、「執行役員」とは意味が異なります。


 指名委員会等設置会社とは、株式会社の新しい統治機構で指名委員会、監査委員会及び報酬委員会を置く会社で、この3つの委員会の活動などを通じて経営の監督を行う一方で、取締役会が選任する執行役が取締役会から権限の委譲をされて業務執行を行う形態です。


 会社としての意思決定及び職務執行の迅速化、内部牽制機能の強化の必要性から、取締役が業務執行に携わらない代わりに業務執行権限を執行役に委ねているものです。


 一方、執行役員は、取締役の人数を減らし意思決定の迅速化を図るという目的で浸透してきたという背景がありますが、常務・専務などと同様、会社の内部的な呼称であり、会社法上の義務や役割が規定されているわけではないところが異なる点です。


 執行役と執行役員は意味が異なるだけでなく、経営業務管理責任者として認められる経験も異なりますので、混同しないようにご留意ください。


 最後に、これらに準ずる者ですが、これは「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」(注1)によれば、「法人格のある各種組合等の理事等のほか、業務を執行する社員、取締役又は執行役に準ずる地位にあって、許可を受けようとする建設業の経営業務の執行に関し、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限移譲を受けた執行役員等をいう。」との記載があります。


 また、法第7条第1号の「これらに準ずる者」に該当しなかった執行役員等、監査役、会計参与、監事及び事務局長等は、経営業務管理責任者になれません。


 国土交通省のホームページによれば、「株式会社又は有限会社の取締役」「指名委員会等設置会社の執行役」「持分会社の業務を執行する社員」「法人格のある各種組合等の理事」は「法人の役員」であるとの記載があり、この「法人の役員」中には「執行役員」は含まれませんが、法第7条第1号でいう役員の分類上は、「法人格のある各種組合等の理事」、「執行役員」のいずれも、「これらに準ずる者」として「法第7条1号でいう役員」に含まれると解釈できます。


 つまり、「法人格のある各種組合等の理事等」と「執行役員等」が、法第7条第1項で定める「これらに準ずる者」なのですが、この2つは経営業務管理責任者として認められる経験の内容が同一ではなく、「法人格のある各種組合等の理事等」は「経営業務の管理責任者としての経験」、「執行役員等」は「執行役員等としての経営管理経験」となるところに留意いただく必要があります。


 さらに、執行役員等については、  「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の1頁、第1章第1の2、3によれば、

2 許可を受けようとする建設業に関し経営業務の管理責任者に準ずる地位(使用人が法人である場合においては役員に次ぐ職制上の地位をいい、個人である場合においては当該個人に次ぐ職制上の地位をいう。以下同じ。)にあって次のいずれかの経験を有する者

(1) 経営業務の執行に関して、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限移譲を受け、かつ、その権限に基づき、執行役員等として5年以上建設業の経営業務を総合的に管理した経験
(2) 省略

3 許可を受けようとする建設業以外の建設業に関し6年以上次のいずれかの経験を有する者
(1)省略
(2)経営業務の管理責任者に準ずる地位にあって取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から経営業務の執行に関して具体的な権限移譲を受け、かつ、その権限に基づき、執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験

とありますので、「執行役員等」は「経営業務の管理責任者に準ずる地位」に分類されますが、「法人格のある各種組合等の理事等」は、「経営業務の管理責任者に準ずる地位」ではなく、「法人の役員」>(法第7条1号の)これらに準ずる者に分類されることがわかります。


 つまり、執行役員等の建設業許可制度上の分類は、
経営業務の管理責任者に準ずる地位>(法第7条1号の)これらに準ずる者ということになります。


経営業務管理責任者として認められる経験の分類

 さて、次に経営業務管理責任者として認められる経験についてですが、これは職制上の地位に応じて次の3つに分類できます。

A 経営業務の管理責任者としての経験
B 執行役員等としての経営管理経験
C 経営業務を補佐した経験


経営業務管理責任者として認められるために必要な経験年数

 AとBは「許可を受けようとする建設業と同じ建設業の経営経験」について5年以上証明できれば、当該業種について経営業務管理責任者と認められます。

 「許可を受けようとする建設業と違った建設業の経営経験」としてはAとBの経験であれば6年以上証明できればすべての業種(全29業種)について経営業務管理責任者になれます。

 Cは「許可を受けようとする建設業と同じ建設業の経営経験」について6年以上証明できれば、当該業種について経営業務管理責任者として認められますが、A,Bと異なり、許可を受けようとする建設業と違った建設業の経営者経験では経営業務管理責任者とは認められません。


 経管理者として認められるA・B・C3種類の経験の具体的内容

A.「経営業務の管理責任者としての経験」

 まず、A.「経営業務の管理責任者としての経験」の意義ですが、「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の2頁下から5行目の(注4)に記載があり、それによれば、


 「経営業務の管理責任者としての経験を有する者」とは、業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種の組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、経営業務の執行等建設業の経営業務について総合的に管理した経験を有する者をいう。」


 となっています。

 この記載のとおり、Aが「経営業務管理責任者として認められる経験」として認められる職制上の地位は、法人の役員(業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種の組合等の理事等)と個人の事業主又は支配人のほか、支店長、営業所長等であり、法第7条第1号で役員のうち「これらに準ずる者」に含められる「執行役員等」は該当しないことに留意する必要があります。


 そして、「経営業務の管理責任者としての経験」とは、同じくこの記載のとおり、これらの職制上の地位にある方が営業取引上対外的に責任を有する地位にあって、経営業務の執行等建設業の経営業務について総合的に管理した経験であることがわかります。


B.執行役員等としての経営管理経験

 まず、B.「執行役員等としての経営管理経験」の意義を確認しましょう。

 執行役員等としての経営管理経験の内容については、「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の2〜3頁目の(注5)に記載があります。

 「経営業務の執行に関して、取締役会の決議を経て取締役会又は代表取締役から具体的な権限移譲を受け、かつ、その権限に基づき、執行役員等として建設業の経営業務を総合的に管理した経験」(以下「執行役員等としての経営管理経験」という。)

とは、

「取締役会設置会社において、取締役会の決議により特定の事業部門に関して業務執行権限の委譲を受ける者として選任され、かつ、取締役会によって定められた業務執行方針に従って、代表取締役の指揮及び命令のもとに、具体的な業務執行に専念した経験をいう。」

となっています。

 そして、国土建第96号中段付近によれば、まず、「執行役員等としての経験」は、取締役や政令第3条使用人において認められる「経営業務の管理責任者としての経験」には含まれない旨、明記されています。(つまり、Aの経験ではなく、Bの経験ということ。)

 執行役員等が建設業法第7条第1項の「これらに準ずる者」に該当するか否かの判断に当たっては、(※株式会社に関係する部分のみ抜粋します)

1)取締役に次ぐ職制上の地位にあることを確認するための書類 
⇒ 組織図その他これに準ずる書類

2)業務執行を行う特定の事業部門が許可を受けようとする建設業に関する事業部門であ
  ることを確認するための書類 
⇒ 業務分掌規程その他これに準ずる書類

3)取締役会の決議により特定の事業部門に関して業務執行権限の移譲を受ける者が選任され、かつ、取締役会の決議により決められた業務執行の方針に従って特定の事業部門に関して、代表取締役の指揮及び命令のもとに、具体的な業務執行に専念する者であることを確認するための書類
 ⇒ 定款、執行役員規程、執行役員職務分掌規程、取締役会規則、取締役就業規程、取締役会議事録その他これに準ずる書類

 が必要になります。「これらに準ずる者」に該当すると判断された場合には、さらに、

4)「執行役員等としての経営管理経験の期間を確認するための書類」として、
  ⇒ 取締役会の議事録、人事発令書その他これに準ずる書類
 が必要になります。

 この要件を満たしているかどうかの判断は、申請時点の許可行政庁職員の裁量により行われるので、仮に、自社でこれに対応するように各規則等を整備したとしても、それが必ずしも認められるとは断言できません。


C.経営業務を補佐した経験

 まず、「経営業務を補佐した経験」の意義ですが、「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の3頁目、(注6)によれば、

 経営業務の管理責任者に準ずる地位(業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位に次ぐ職制上の地位にある者)にあって、許可を受けようとする建設業に関する建設工事の施工に必要とされる資金の調達、技術者及び技能者の配置、下請業者との契約の締結等の経営業務全般について従事した経験をいう。

とあります。


 この説明のとおり、「経営業務管理責任者に準ずる地位」とは、業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある各種組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位に次ぐ職制上の地位にある者です。


 「経営業務を補佐した経験」に該当するか否かの判断は、「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の(注6)、4頁目、上から3行目から記載があります。


1)被認定者による経験が業務を執行する社員、取締役、執行役若しくは法人格のある組合等の理事等、個人の事業主又は支配人その他支店長、営業所長等営業取引上対外的に責任を有する地位に次ぐ職制上の地位における経験に該当することを確認するための書類
  ⇒ 組織図その他これに準ずる書類

2)被認定者における経験が補佐経験に該当することを確認するための書類
  ⇒ 業務分掌規程、過去の稟議書その他これらに準ずる書類

3)補佐経験の期間を確認するための書類
  ⇒ 人事発令書その他これらに準ずる書類

 これら事項がそれぞれの書類上で確認できるか審査されます。


A・B・C3種類の経験の申請・変更届出の難易度

 Aが従来からの原則的な経営業務管理責任者として認められる経験ですので、今後もAで申請・届出を行うのが王道であることに変わりはありません。

 しかし、取締役以外の職制上の地位にある者についても経営業務管理責任者として認めてもらえる可能性があるとなると、取締役人事についてそれほど神経質にならなくてもよいと考えるかもしれません。

 ところが、B,Cでの経験での申請や届出は、少し確認書類が簡素化されたとはいえ、非常にハードルが高いです。

 「国土交通大臣に係る建設業許可の基準及び標準処理期間について」の3頁目、上から11行目の「2(1)に該当するか否かの判断〜」、と同4ページ目上から3行目の「2(2)に該当するか否かの判断〜」の部分にBの経験として認定するための確認書類が記載されています。

 その確認書類として要求されているものを一目見れば、経営業務管理責任者の経験であると客観的に判断するにはかなり困難な内容になる書類であることがご理解いただけると思います。

 そのため、申請・届出時点における、許可行政庁による個別の審査が裁量によって行われますので、認定される可能性も著しく低くなることが容易に想像できます。

 しかし、今後B,Cでの経験で申請・届出する可能性があるのならば、将来に備えて定款や組織図、業務分掌規程、執行役員規程等を見直していただくほか、取締役会議事録、稟議、人事発令書等はこれを意識した内容で作成していただいたうえ、さらに過去の状況が分かるように保存していただく必要があります。


他の役職との兼務について

 会社が建築士事務所や宅地建物取引業を兼業している場合などで、建設業の専任の技術者になろうとする者が管理建築士あるいは専任の宅地建物取引主任者などの他の法令等で、専任性を必要とされている場合、その専任性を必要とする会社及び営業所が同一であれば経営業務管理責任者になれます。

 また、経営業務管理責任者と専任の技術者は同一営業所内においては要件を満たしていれば1人で両方を兼ねることができます。




建設業許可申請のご案内




建設業許可申請を専門家に依頼する意味

安部行政書士事務所の特徴や実際の対応

建設業許可申請の実務の知識や運用

主要取り扱い業務

安部行政書士事務所の商品

その他リンク



建設業許可申請の専門家、埼玉県安部行政書士。新規相談お気軽に
営業時間AM9:00−PM6:00 メール24時間受付 土日祝祭日休
さいたま市(浦和・大宮・与野・岩槻),川口市,鳩ヶ谷市,蕨市,川越市,新座市,ふじみ野市,志木市,吉川市,三郷市,松伏町,八潮市,朝霞市,和光市,戸田市,越谷市,草加市, 所沢市,三芳町,狭山市,入間市,春日部市,蓮田市,行田市,熊谷市,久喜市,桶川市,鴻巣市,上尾市,北本市,幸手市他、埼玉県内出張します。
東京都の方もどうぞ!