総資本売上総利益率(X3)とは?Y点寄与度と良い傾向
総資本売上総利益率は、経営事項審査の経営状況分析に使用されている8つの指標のうちの1つで、収益性・効率性指標として分類されています。
総資本売上総利益率は、企業が経営活動のために投下した総資本(他人資本+自己資本)に対してどれだけの売上総利益を上げることができたかを見る比率で、次の計算式により算出されます。
( 売上総利益 ÷ 総資本(2期平均) ) × 100
経営事項審査では、2期平均の総資本が3000万円以下であった場合には、3000万円として計算するため、小規模企業ほど比率が抑制される傾向にあります。
売上総利益は売上高から売上原価(材料費+外注費+経費+労務費)を控除したもので、粗利ともいわれます。
投下された資本に対してより多くの利益を稼げたほうが、効率が良く収益性が高いといえますので、この比率は高いほうが良いということになります。
良い傾向 |
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↑ |
Y点への寄与度 | 上限値 | 下限値 |
21.4% | 63.6 | 6.5 |
総資本売上総利益率は、Y点寄与度が21.4%と上から2番目にウエイトが高いので、対処の優先度が高く、統計値と比べて自社がどのような位置にあるのかを知り、改善策を講じる必要があります。
評点アップの着眼点としては、総資本に対する売上総利益の割合を増やすことです。
具体的に何を行えば改善するかを、こちらにまとめてみました。
(もちろん、これ以外にもやれることはあるはずです。)