行政書士はどんな仕事をしているか?
行政書士業務は業務の範囲が広い!
一般的に知られている行政書士業務とは?
行政書士というとどんな仕事をしている人と思われるでしょうか?国民の皆様に広く知られている行政書士の業務といえば、官公署への書類の作成や提出がやはり圧倒的ではないでしょうか?
文字通りに解釈すれば、「行政に関する書類を書く人」となりそうですが、行政に関する書類といっても、一般の方々になじみの深い税金関係は税理士だし、登記関係は司法書士や土地家屋調査士、訴訟は弁護士、社会保険・労働保険関係は社会保険労務士・・・という具合に、行政書士はこれだ!という専門分野が一見、思い当たりません。
それも、そのはず。行政書士は経営法務ITコンサルタントであるからです。幅が広いのです。
たとえば、主要な税金や会計事務は税理士・公認会計士の業務と思われがちですが、事業所税をはじめ一部の税金は行政書士でも申告できます。
また、会計事務は簿記会計の知識を習得した行政書士も専門業務としており、会社決算、会計帳簿・財務諸表の作成に広く携わっています。
行政書士業務は一般的に次にように紹介されています。
他人の依頼を受けて報酬を得て、
- 官公署に提出する書類を代理作成・申請すること
- 権利義務に関する書類を代理作成・申請すること
- 事実証明に関する書類を代理作成・提出すること
- 契約その他に関する書類を代理作成すること
- その他当該書類作成について相談に応ずること
- 官公署への書類提出手続を代理すること
これからの行政書士は?
通常、中小企業の経営相談としては、税理士や会計士、地元の商工会議所の経営相談員などである場合が多くないでしょうか。経理や税務の相談はできても、『インターネット・マーケティング』や『官公署への電子申請』などITと経営、ITと行政に関わる問題の相談相手は皆無と言っても良いのではないでしょうか。
これから社会のモデルやライフスタイルが大きく変貌を遂げる中で、税理士や司法書士などに比べて業務独占という垣根が低かったがゆえに、行政書士はこういったニーズに迅速に対応していこうという意欲が強い士業です。
行政書士も社会ニーズの変化に対応していかなければなりません。
現在、行政書士の主な業務には、経営顧問業務、会計業務、経営事項審査業務、建設業許可、入管手続・各種営業許可手続業務、相続手続、国際法務業務等があります。もちろん、このほかの業務を専門としている行政書士もいます。
また今後は、契約代理権の付与に伴って国民の事業や生活全般に係る分野である、遺産相続、離婚、交通事故、債務整理、消費者問題、不動産や知的所有権、サービス等の取引、成年後見などの分野にも進出する者が多数、現れてくることでしょう。
このように、ゼネラリストであるがゆえに時代の変化にフレキシブルに対応でき、しかも広範な業務を扱える行政書士は、国民の法律・会計・経営等の身近な専門家として、それぞれがスペシャリストとしての分野を開拓し、各地で活躍をしているのです。
経営者と同じ目線でディスカッションを行い、中小企業のビジネスモデル策定や情報化推進の研究と支援を行うために、自らは「会計・経営・行政・法務・ITのバランスのとれた専門家として研鑽し、また、広く専門性の高い方々との交流を深め、専門家集団のコーディネータとして今後の事業を展開してくる行政書士は増えてくるでしょう。
なお、行政書士は、行政書士法第12条において、「正当な理由がなく、その業務上取り扱った事項について知り得た秘密を漏らしてはならない。行政書士でなくなった後も、また同様とする。」と、秘密を守る義務がありますので、安心してご相談ください。