変動損益計算書と通常の損益計算書の違い
まず、変動損益計算書についてその構造を見てみましょう。
財務会計においても、企業の経営成績を外部利害関係者へ公表するために、損益計算書を作成しますが、どのような点が異なっているのでしょうか?
その違いを下図で見比べてください。
変動損益計算書は、財務会計で作成した損益計算書から、売上原価、販売費及び一般管理費を変動費と固定費に分類したものですが、営業外収益と営業外費用は便宜上、細部にこだわらずに通算して純額を固定費として分類します。
変動損益計算書の表示が「経常利益」で終わっているのは、経営意思決定や業績評価にとって重要なのは、企業の通常の事業活動(本業としての営業活動に銀行からの借り入れ利息の支払いなどの財務活動をあわせたももの)の成果として正常な収益力を表すものが経常利益であって、臨時的・偶発的に発しした特別利益や特別損失は除外して考えるためです。
さて、では、変動損益計算書では、費用を変動費と固定費に分けて経常利益を計算することがわかりましたが、こうすることによって、どのように経営意思決定や業績評価等に役立てることができるのでしょうか?
こちらで見ていきましょう。